One thought on “からたち関西2015(1)

  1.           「私と音楽」  Mt.蔵王 (13期)

     関西二水のHPの記事を見ますと、コーラスを歌う、コーラスを聴く人たちの歓びが、
    うらやましいほど伝わります。YouTubeで皆さんが感激した「柳河風俗詩」を聴き、白秋
    のセピア色の望郷の想いに故郷金沢を重ねています。

     関西支部長の今井さんとは二水関東総会でよくお会いする。合唱に打ち込んで来た彼とは同期であるが、私は音楽とあまり縁がない。唯一の経験は、大学時代に金沢大学合唱団の矢野団長に誘われて、北国第一劇場のステージに立ち、「ボルガの舟歌」のコーラスに加わったことである。最初で最後の
    経験だが、「ハモる快感」が忘れられない。
     ただなぜか友人はクラッシックが好きな人ばかりである。先日も友人Kが来て、グールドが最も愛した本は漱石の草枕だったという話をしていった。私は恰好の聞き役なのかもしれない。ワーグナー狂の友人Hもいて、「酒を呑みながらボリュームを上げてワーグナーを聴こう」と誘って来る。
     東北の地に来て50年が過ぎた。気がつくと、いつの間にか躰に東北民謡が浸み込んでいた。
    津軽じょんから節、秋田船形節、南部牛追い歌が聞こえて来ると心が揺れる。としごろの娘を持つ東北の男達で、秋田長持ち歌を聴いて涙をこぼさない者はいない。私もそうだった。 風土というものは、知らず知らずに人間の精神構造を変えて行く。

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